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脳梗塞と酒

うちのジィは酒で人生を失敗している人間だと思う。

ジィとは、私の実の父のことだ。

物心ついたころから浴びるように酒を飲み、タバコも1日2箱くらい吸っていた。

若いころはそれでも体力がついてきたのだろう。しかし段々年をとり、まず肺をやられた。それでタバコをやめた。

55歳を過ぎたころ、倒れた。医者の話では脳年齢は80歳だと言われた。

それでも酒を飲み続け、定年退職目前、会社で動けなくなった。

医者に死にますよ。と言われた。聞いてみれば、朝から晩、夜中・明け方まで、とにかく酒を飲んでいたと。一緒に暮らしている私でもびっくりした。

そうして、一大決心して酒を絶った。でも、もう孫と一緒にキャッチボールやかけっこができる体ではなくなっていた。昔はソフトボール三昧で休日なんていなかったのに。

まだ60そこそこだというのに、動きは80才のジィさんだ。情けない。

それでも1年半の間、酒を絶った。やればできると思っていたが、やはり酒は飲みたいらしく、そろそろ始めようと言い出した。ほどほどならばいいと思った。それが間違いだった。

飲み始めたら、コントロールなんてできる人間ではないのだ。そんなことができるなら、もともと倒れるような生活なんて送らない。また、飲み続ける日々が始まった。

ある日、足が変だと言い出した。自分の足じゃないみたいだと。

自分で病院にいき、すぐに検査入院した。外来でもいいと言われたが、家にいれば飲んでしまうので入院させてくれと頼んだ。いれるだけ病院にいやがれと思ったが、1週間で帰された。今おきた脳梗塞はないと言われ、あとは予防するしかないと。

それでも、反省して酒をやめるのだと思った。だから、少しでも協力しようと年寄りの料理を食卓に並べた。切干大根、ひじき、野菜の煮物・・・。料理がだいっ嫌いな私なりに、元気になってほしかったから頑張ろうと思った。

今日の夕方、帰ってきたジィの顔つきがおかしかった。「お酒飲んだ?」と聞いてみた。

飲んでないと答えたが、そんな顔ではないのでもう一度聞いた。

「それが何なんだ」と答えた。

私の中の、頑張りの糸がプチンと切れた。知るか。もう知るかっ

勝手に死ね。

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